吏族設定文書 “護民官はゲームの参加者を、法官はゲーム自体を守るのが仕事、だそうですよ” “わかったからしゃべってないで仕事しろ、と言っといて下さい” 〜ある吏族たちの会話〜 吏族とは何か。 吏という文字には、『役人』という意味がある。 その名のとおり、広く行政全般を担当しているのが吏族と言う存在である。 そして、担当範囲の広さ=仕事の多さでもある。 個々人の根源力や着用アイドレスに始まり、藩国の所有するリソースを管理し、時にはアイドレス全体のデータチェックまで行う。法官が下した罰則を実際に適用するのも彼らの仕事である。その後で護民官が救済したらそれに合わせて再びデータを修正する。データのチェックと修正だけで一日が潰れてしまう事すらある。 その他、アイドレスに関わる種々のデータを扱うことを職務とする。 そして電網適応たるこのゲームにおいてデータとはすなわち世界であると言っても過言ではないだろう。 そう、吏族とはアイドレス世界を統べる管理者なのである。 ある意味では藩王をもしのぐ権限を与えられた彼らは、それに見合うだけの責任を負っている。 彼らのミスは最悪藩国の滅亡、ひいては共和国・帝國全体にまで悪影響を及ぼしうるのだ。 間違いを許されない仕事であるがゆえ、彼らは自らの仕事を自分だけでなく他者にも確認させる。 吏族同士が互いの仕事を確認しあう姿は良く見られるものである。 しかし、それでもミスは起きる。人である以上、絶対はない。仕方の無い事だ。 もし吏族にとって絶対と言えるものが有るとすれば、それは一つ。 気付いたミスは絶対に隠さないということだ。 吏族は自らの身分を示す宮廷服を身にまとい、様々な仕事が待つ政庁に集う。 それこそが彼らのウォードレス、そここそが彼女らの戦場なのだ。 多くの人が集い、多数のデータが行き来するこのアイドレス世界をより良く管理するために、今日も吏族たちは出仕する。